2012年5月4日金曜日

JOGMEC Virtual金属資源情報センター ニュース&レポート


 南アフリカのヨハネスブルグにおいて2011年9月12日〜14日に開催された、Industrial Minerals Events主催の「Chromite Conference 2011」に参加した。世界のクロム需給、埋蔵量、南アフリカ等クロム供給国に関する情報、例えば南アにおける生産問題やインフラ関係などの講演が行われた。コンファレンスでは、特に、中国のクロム需要とその需要への供給体制や、南アにおけるフェロアロイ生産に係る、電力供給・料金、輸送問題、UG2(白金族金属生産鉱層)からの副産物供給に関する講演が注目された。
 2010年以降のクロム市場は、今後も引き続き強い需要が見込まれる中国を中心に展開し、南アの電力事情は、同国から中国へのクロム鉱石輸出を助長すると予測される。また、この動きは、日本のフェロクロム輸入相手国の構成比に影響を与えることも考えられる。
 以下、世界のクロム市場の近況と、注目された講演の概要を報告する。


1. 世界のクロム市場

 2010年、クロム鉱石は世界で2,350万t生産された。主な生産国は南ア830万t、インド420万t、カザフスタン380万t(出典ICDA(International Development Chromium Association)他)であった。また、2011年の生産は世界合計で2,590万tに達する見込みである。世界におけるフェロクロムの生産量は800万t程度で、殆どが高炭素フェロクロムとして生産される。フェロクロムの国別の生産量は、南ア352万t、中国200万t、カザフスタン100万t、インド97万t(上位4か国で749万tで全体の93%)になる。
 南アで生産されるクロム鉱石の最大の輸出相手先は中国で、2010年は310万tを中国へ輸出した。中国にとっても南アは最大のクロム鉱石輸入元であり、クロム鉱石輸入量の35.8%を占めている(2010年)。中国は南ア産等の鉱石を原料として、自国での安価な電力価格を背景にフェロクロム生産を拡大している。このため、中国のクロム鉱石輸入量は近年急激に増加しており、2009年600万t、2010年870万tで、2011年は1,000万tを超える見込みである。
 これまで南アは、電力会社Eskomの供給する安価な電力料金に支えられる形でフェロクロム生産の国際競争力を保持してきたが、2009年以来、Eskomは毎年電力料金を約25%引き上げている。南アのフェロクロム生産シェアは2000年まで世界の50%以上を維持していた。しかし、この影響で2007年以降40%に落ち込み、2009年には38.5%まで下がっている。今後電力事情がさらに悪化すれば、南アからのクロム輸出は鉱石が主となり、一段とフェロクロム生産シェアは落ち込むことが予想される。南ア政府が目指す高付加価値化政策への逆行や、国内における雇用問題などの発生が懸念されている。
 日本は一部の低炭素物を除きクロムの全量をフェロクロムで輸入しており、輸入元の72%が南アである。日系企業による南アにおける合弁事業はHernic Ferrochrome(Pty)Ltd.(三菱商事50.9%)、NST Ferrochrome (Pty)Ltd.(日本電工50%)がある。南ア以外ではインドのTata Steel、カザフスタンのENRC(Eurasian Natural Resources Corp.)が日本市場に参入しているが、南アの減産を見込して新たなフェロクロム生産者からの供給引き合いが起き始めている。
 もうひとつの問題は、白金族金属を対象に採掘されるUG2(Upper Group 2)の廃滓からのクロム生産が増えてきていることである。現在では輸出鉱石の50%以上を占め、その殆どが中国に行くといわれている。


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2. Chromite Conference 2011

 Chromite Conference 2011は、Industrial Minerals Eventsの主催でMetal Bulletinがサポートする会議で、2011年9月12日〜14日、南アのヨハネスブルグSandton地域Radisson Blu Gautrain Hotelで開催された。南ア等のクロム供給国に関する情報、南アの鉱業政策、インフラ関係、並びにクロム市況についての講演が行われ、Samancor社 Western Chrome鉱山の見学も行われた。
 参加者は企業関係者が殆どで、開催国南アの他、アフリカでは隣国ジンバブエ、またアジアからは中国、インドなどから多数の参加があった。配布された名簿からはおよそ150名の参加があり(会場には100名程度の参加者がいたと思われる)、日本からはJOGMEC 3名の他、三菱商事からの参加があった。多国籍鉱山会社ではXstrata社の合金部門からのみの参加で、南アベースのSamancor社、Northam Chrome社、ジンバブエのZimasco社などのクロム生産者、南ア輸送公社Transnet、電力公社Eskomやコンサルタント会社から多数の参加があった。
会議は6セッションから構成され、以下の講演等がなされた。
 ◆ Supply and demand: Are you looking at a growing shortage of material ?
 ◆ Mining and labour: What challenges face miners of chromite in this area?
 ◆ Global chrome ore reserves, An overview of production and developments
 ◆ International mineral reporting standards and the affect on the chromite industry

◆ BEE and the mining charter: How does the emphasis on local economic development continue to affect projects and operations ?

 ◆ What initiative are being developed in the use of chromite for refractory brick applications ?
 ◆ UG2: South Africa's hidden reserves of Cr
 ◆ Chromite in Oman: A developing producer in the chromite ore industry

筆者らが注目した講演の内容は以下の通り。
Supply and Demand:Are you looking at a growing shortage of material?
   (Cengiz ONAL; Sales Manager, YILDIRIM)

(1) 中国のクロム鉱石輸入とフェロクロム生産
 中国のクロム鉱石輸入は2006年437万tであったが2011年には1,050万tになり、2013年には1,300万tに達する見込みである。特に、南アからの鉱石輸入が激増している。2006年ベースで比較すれば、インドからの輸入は減少、トルコ、オマーン、南アからの輸入が増加している。2011年の輸入見込みは南アから46%、トルコから18%、オマーンから7%の比率となる。
 中国におけるフェロクロムの生産は2006年には100万t程度であったが2011年には250万tに達し、その後も増加する見通しである。この影響で2008年ベースで世界の45%を占めていた南アのフェロクロム生産は、2011年には36%まで減少、2015年頃には中国が世界一になる見通しとなった。

(2) 南アのクロム鉱石の輸出
 南アで生産されるクロム鉱石で輸出されていたのは2007年には15%のみであったが、現在40%が輸出に回っている。
 クロムを鉱石のまま輸出することに対し何らかの対策を施さないと、2015年には南アで生産されるクロムのうち、鉱石のまま輸出される比率が50〜60%に達すると予測されている。これは、中国におけるフェロクロム生産の増加を助長し、さらに南アでのフェロクロム生産の弱体化を招くことになる。


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(3) 南アの電力問題による影響
 南ア国内でも電力問題や輸送インフラ問題が存在し、ANC(African National Congress:アフリカ民族会議)の政策が変わらなければ、フェロクロム新規事業への投資が停滞し、南アにおけるクロム投資が失速する可能性がある。クロム鉱石での輸出に対する制限や課税等の措置がANCに期待されている。
 具体的にAssmang社の動きをみると、2010年にはMachadodorpのNo.5フェロクロム炉をフェロマンガン炉に転換、2012年には、さらにNo.2、No.3もフェロマンガン炉に転換すると発表している。これにより、Assmang社はフェロクロムの生産が減少し、鉱石での輸出を増やすことになる。一方、2011年7月にはTharisa Resourcesが中国に年産能力60万tのフェロクロム炉を建設する計画であることを発表した。
 インドや中国では、例えば中国ではREE等に輸出制限を、インドでは鉄鉱石に20%輸出税、クロム鉱石に2,000ルピー(約40万US$)の課税等をしている。また、インドでは鉱業原料の輸出を制限するための鉱業法が可決されている。

(4) フェロクロム生産クロム市場予測
 2011年以降のフェロクロム生産予測であるが、2011年は世界で969万tでシェアは南ア36%、中国26%、2012年は1,027万tでシェアは南ア34%、中国29%となる見込み。需要については、2011年合計が880百万tとなり、中国が42%、中国以外のアジアで26%、2012年には950百万tで、中国は44%、中国以外のアジアで26%となる。

Chromite Reserves, Ore Production, Production Capacity, and New Projects
   (John Papp;U.S. Geological Survey,U.S. Department of the Interior)

(1) データソース
 USGS(米国地質調査所)では世界のクロム埋蔵量を取りまとめている。クロム埋蔵量についてのデータソースとして政府関係機関ではMinerals Bureau(南ア)、U.S.Geological Survey/U.S.Bureau of Mines(米国)、BGR(ドイツ)、IBM(インド)が挙げられる。国別の埋蔵量としては豪州,ブラジル,カナダ,インドが公表されている。そのほかcompany reserves(producers,property developers,stock sales)等が公表されている。これらの公表値は、JORC(豪州)、SEC Industry Guide 7(米国)、SAMREC(南ア)、NI 43-101(カナダ)、UNFC(国連)、Soviet code(ロシア,FSU,CIS)等のreserves codesに基づいた数値である。

(2) 変化要因
 埋蔵量が変化する理由としては、一般に、増加については、現存する鉱床のアップグレード、新鉱床の発見、金属価格の上昇、加工工程の改善が挙げられる。減少については生産による減耗、価格低下やその他の理由による稼行対象再定義がある。FS評価におけるポイントは、情報、コスト、カットオフ品位等の設定条件である。

(3) 埋蔵量とグリーンフィールドプロジェクト
 現在公表されている世界の埋蔵量及び資源量は、2011年のUSGSのデータでは、クロム鉱石ベースで埋蔵量(Reserves)3億5,000万t、資源量(Reserve base)10億〜30億tである。
 今後の、グリーンフィールドのプロジェクトとしては、カナダ(Ontario、Cliffs/KWG(2015)、Noront/Baosteel、Quebec:Diamond Discoveries Int'l Corp(Thetford Mines))、米国(Oregon:IMC(2011)、Montana、Nevoro(Stillwater Complex))のほか、アフガニスタン、アルバニア、中国、インド(Orissa State)、オマーン、ロシア(Sverdlovsk region)、ジンバブエ、コロンビア、ナイジェリア(ZamfaraState)、トーゴ、ウガンダが挙げられる。

UG2, South Africa's hidden reserves of Cr
   (Heinz Pariser;Owner, Heinz H Pariser Alloys)

(1) 南アのクロム鉱石の特徴
 鉄鋼用クロム鉱石及び精鉱におけるCr2O3品位の平均は、カザフスタンが最も高く52%、南アは43%、UG2(Upper Group 2:白金族金属(PGM)胚胎層でクロムも産する)は41%となっている。Cr/Fe比はカザフスタン及びジンバブエで3%を超えるが、南アは1.5%程度であり、UG2は1.2%程度と低くなる。


どのように我々は変更を管理しますか?

(2) UG2からの生産が急増
 近年、南アの白金生産はUG2鉱床からの生産が増えている。2000年には白金生産におけるUG2の割合は53%であったが、2010年には60%にまで増加し、年平均6.5%で成長している。これに伴いUG2からのクロム生産も拡大しており、UG2からの生産量は確認できるだけで600〜700万t、ポテンシャルとして1,000万tあると言われている。

(3) クロムの生産状況
 南アのクロム鉱石市場(2010年)は年産1,480万tであり、収入は1,700百万US$。このうち輸出は1,144百万US$、国内金属用への販売が390百万US$、これが国内でフェロクロムに加工され輸出額は3,428百万US$となっている。化学分野では166百万US$の収入となっている。
 2010年のクロム鉱石生産はDMR(Department of Mineral Resources:南ア鉱物資源省)の統計では1,020万t、ICDAの統計では840万tである。独立系鉱山(UG2を含む)からのクロム鉱石生産は6億4,000万tである。
 2010年のクロム輸出量は495万tであるが、このうち独立系鉱山は113万t(輸出量の22.9%)、UG2からは264万t(同53.4%)、一貫生産をする鉱山からも117万t(同23.8%)が輸出されている。UG2からの輸出量は2000年以降、年平均62.1%の成長率で拡大している。全輸出量に占めるUG2の割合は2005年には10%程度であったが、2008年以降は50%を超え、これらはほとんどが中国向けとなっている。

(4) 価格動向
 近年、最大の需要国である中国の動向が世界のクロム価格に影響を与え、事実上のプライスセッターとなっている。中国のクロム鉱石輸入価格は相手国ごとに幅があり、2011年ではインドからの輸入価格が最も高く420 US$/tで推移している。次にカザフスタン、トルコと続き、南アからの輸入価格は270〜300 US$/t程度となっている。この理由として、精鉱は300 US$/tを超え、small lumpyサイズも260 US$/t程度で推移していたが、2011年Q2よりUG2の価格が280 US$/tから240 US$/tまで低下したことによるものである。
 なお、2011年の中国のクロム鉱石輸入に係る国別輸入量(見込み)は、南ア:423万t(シェア46.0%)、トルコ:156万t(17.7%)、オマーン78万t(7.6%)となっており、近年南アの比率が上昇してきている。

(5) 電力事情
 南アの電力料金は、2009年では0.04 US$/KWh程度であり、フェロクロム生産国の中でも比較的電力料金が低いカザフスタンやインドと同レベルであった。しかしながら、2011年までに段階的に年25%〜35%の電力料金引き上げを行っており、2010年には0.05 US$/KWhを超え、2011年は0.07 US$/KWh程度となる予定である。さらに2012年以降も料金引き上げが見込まれており、0.9 US$/KWh程度まで上がる見通しである。その結果、中国及びインドの電力価格水準(0.07 KWh程度)を超えることになり、今後南アの国際競争力が阻害される恐れがある。

Mining and labour ; What challenges face miners of chromite in this area?
   (Frans Baleni; General Secretary, National Union of Mineworkers)

(1) 鉱山労働者構成と賃金格差
 南ア全国鉱山労働者組合(NUM: National Union of Mine Workers)のBaleni事務局長より、NUMの活動内容についての講演があった。NUMは1982年に設立された南ア最大の労組で、32万人が加盟している。加盟労働者の内訳は80%が鉱山労働者、17%が建設労働者、3%がエネルギー(Eskom)関係の労働者である。鉱山労働者のうち約8割が黒人であり、残りが白人、インド系、カラードとなっている。
 南アでは管理部門や技術部門では白人が多く、他方、黒人は鉱山等の現業部門で就労することが多い。例えば、管理部門では白人84%、黒人13%、技術部門では白人68%、黒人28%と黒人が少数比率になっており、これが不平等の一因ともなっている。
 また、鉱山会社における役員クラスの年収は平均10百万ランド(約1億円)であるが、鉱山労働者の平均年収は160千ランド(約160万円)程度と言われており、NUMは格差是正に向け取り組んでいる。


(2) クロム鉱石輸出制限への声明
 今回の講演の数日後、NUMはクロム鉱石の輸出に関して、特に中国向けの輸出を緊急に制限するよう求める声明を発表した。「中国はクロムの市場価格決定における同国の影響力を強化するため、主に南ア産クロム鉱石の備蓄を行っている」、と声明で述べている。NUMはこのような状況を「一種の植民地化」であるとして懸念を表明し、全ての利害関係者に対して南アにおける高付加価値化を加速させるために協力するよう呼びかけている。

3. Western Chrome Mines巡検

(1) 巡検概要
 Chromite Conference 2011に伴う巡検が、9月12日に実施された。Western Chrome MinesはSamancor Chrome Inc.が稼行するクロム鉱山の一つで、ヨハネスブルグの北西約130 kmに位置し、ブッシュフェルト西岩体のルステンバーグ近郊に位置する。参加者は40人程度で、欧米及び中国からの参加者が大半で、その他韓国、インド、日本等からも参加した。
 巡検で見学したのはWestern Chrome MinesのうちMooi nooiのシャフト(MG1シャフト及びMG2シャフト入り口)及び訓練施設である。MG1シームへはchair liftと呼ばれるリフトで入坑し、切羽へと向かった。

(2) Samancor Chrome社
 Samancor Chrome(サマンコール・クロム)は世界最大級のクロム・フェロクロム生産企業である。Samancor Chrome所有の鉱山はEastern Chrome鉱山とWestern Chrome鉱山の2か所で、両者合わせて年間300万tのクロム鉱石を生産する。うち230万tは自社で加工されるが、残りは海外に輸出している。
 Samancorはマンガン、クロム、アルミ事業を展開する南アの上場企業であったが、1997年のAnglo AmericanとBHP-Billitonによる株式公開買い付けの結果、1998年、BHP-Billitonが株式の60%、Anglo Americanが40%を保有する非上場会社となった。このうちクロム事業は採算が悪くKermas社に売却された。2006年にKermas GroupはKermas South Africaの株式過半をBEE(Black Economic Empowerment)企業に売却、2009年にSamancorはカザフスタン系のIMR社(International Mineral Resources.本社:ロンドン、主な営業エリアはカザフスタン)が買収し、現在ではIMR70%、BEE 28%、阪和興業2%の比率となっている。日本電工は1993年にSamancorのTubatsue工場6基のうち1基の生産に50%出資した。

(3) Western Chrome Mines

 Western Chrome MinesはMullsell鉱山、Mooi nooi鉱山、Buffels East鉱山(建設中)、Mooi nooi washプラント、Mullsell HMSプラントの5拠点から構成される。Mooi nooiはMG1及びMG2シームを採掘している。MG1シームは層厚1.3 m、MG2シームは層厚2.7 mで、シームは北に9〜10°傾斜している。Cr23品位は44〜46%。
 Millsell鉱山ではLG6並びにLG6Aシームが、Buffels East mineではMG2、MG3シームが採掘対象となる。LG6シームは平均して0.8〜0.85 mの層厚でCr2O3品位は平均41.5%、Cr:Fe比は1.5:1。MG1シームはMG2シームに比べCr含有率が高い。一方、MG2はシリカ分が4%である。
 採掘法は従来法(スクレイパーマイニングとSamancor社HPにはある)とトラックレスマイニングの併用で、ルームアンドピラー工法を採用している。採掘された鉱石は70%がクロム鉱石で30%のズリが混入している。19%がピラーとして残されている。採掘された鉱石は斜坑で地表に上げられ、ジョークラッシャーにより破砕され、lumpy、small lumpy、tips及びfineに分離される。粒度は1mm程度となる。採掘にはハンドヘルドエア削岩機、鉱石運搬にはロードホールダンプを用いている。また、MG1坑内では2基の振動フィーダーがある。
 本地区での主な最終製品はクロム鉱である。MG1及びMG2鉱石はクロマイト結晶が小さいので、フェロクロム用、化学用、耐火物用等、多くの用途に適しているとのことである。


 訓練施設が坑内作業員のために建設されており、15年前から訓練を実施している。訓練施設は坑内を模しており、MG1層の層厚にあわせて高さ1.3 mにしている。
 Mooi nooiのみならず、Samancor所属鉱山全体で労務管理を強化している。鉱山敷地内に入る場合には、アルコール検査を受けなければならず、見学者も同様の検査を受ける必要がある。今回は地上設備のみの見学であったが、これは2011年に入ってから南アの鉱山で事故が多発したことにより、入坑に関する規制が厳しくなったためとのことであった。



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